1. 助動詞とは?
助動詞(auxiliary verbs)は、動詞の前に置かれ、動作や状態に 意味やニュアンス を加える役割を持つ。主に 可能・義務・推量・意志 などを表す。
主な助動詞とその意味
助動詞の後には 必ず動詞の原形 を続ける。
助動詞 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
can | ①能力「~できる」 ②許可「~してもよい」 ③可能性「~の可能性がある」 | ① She can swim fast.(彼女は速く泳げる) ② You can go now.(もう行ってもいいよ) ③ It can be true.(それは本当かもしれない) |
could | ①canの過去形 ②丁寧な依頼 ③可能性 | ① When I was a child, I could run fast.(子どもの頃、速く走れた) ② Could you help me?(手伝っていただけますか?) ③ He could be right.(彼は正しいかもしれない) |
may | ①許可「~してもよい」 ②推量「~かもしれない」 | ① You may leave now.(もう帰っていいよ) ② It may rain tomorrow.(明日雨が降るかもしれない) |
might | ①mayの過去形 ②推量(mayより弱い) | ① He said I might go.(彼は私が行ってもよいと言った) ② She might be at home.(彼女は家にいるかもしれない) |
must | ①義務「~しなければならない」 ②強い推量「~に違いない」 | ① You must wear a seatbelt.(シートベルトをしなければならない) ② He must be tired.(彼は疲れているに違いない) |
shall(英会話であまり使わない) | ①意志「~するつもり」 ②提案・申し出 | ① I shall return.(私は戻るつもりだ) ② Shall I help you?(手伝いましょうか?) |
should | ①義務・助言「~すべき」 ②推量(mustより弱い) | ① You should study harder.(もっと勉強すべきだ) ② He should be at home now.(彼は今家にいるはずだ) |
will | ①未来「~するだろう」 ②意志「~するつもり」 ③依頼 | ① I will call you tomorrow.(明日電話するよ) ② I will never give up.(絶対に諦めない) ③ Will you help me?(手伝ってくれますか?) |
would | ①willの過去形 ②丁寧な依頼 ③仮定法 | ① He said he would come.(彼は来ると言った) ② Would you like some coffee?(コーヒーはいかがですか?) ③ If I were you, I would go.(私があなたなら行くだろう) |
助動詞を使った「可能性」の違いと度合い(確信度順)
確信度 | 助動詞 + 動詞の原形 | 意味 | 例文 |
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🔥 100%(確実) | must | 「絶対~だ!」 | He must be at home.(彼は絶対家にいるはずだ。) |
🔥 90%(ほぼ確実) | will | 「きっと~だろう。」 | She will be fine.(彼女はきっと大丈夫だろう。) |
🔥 80%(たぶん) | should / ought to | 「たぶん~だろう。」 | He should be here soon.(彼はもうすぐ来るはず。) |
⚖️ 50%(可能性あり) | may | 「~かもしれない。」(可能性中くらい) | She may be late.(彼女は遅れるかもしれない。) |
⚖️ 40%(やや低め) | might | 「~かもしれない。」(mayより可能性が低い) | He might know the answer.(彼は答えを知っているかもしれない。) |
⚖️ 30%(かなり低い可能性) | could | 「~かもしれない(可能性がかなり低い)」 | She could come to the party, but I doubt it.(彼女がパーティーに来るかもしれないけど、あまり可能性は高くない。) |
❌ 0%(不可能) | can’t / cannot | 「絶対~なはずがない!」 | That can’t be true.(それが本当なわけがない!) |
これでさらにスッキリしましたね!
“used to” と “would” の違い
used to | would | |
---|---|---|
「今はやっていない」というニュアンス | ✅ 強い! 「昔はよくやっていたけど、今はやっていない」と明確に伝わる。 | ❌ 弱い or なし 「過去の習慣」として話すだけで、今やっているかどうかは分からない。 |
「懐かしさ・思い出の雰囲気」 | ❌ 弱い 事実を伝える感じ。「昔そうだった」という説明に使うことが多い。 | ✅ 強い! まるで思い出に浸るような雰囲気がある。感情を込めて語るときにピッタリ。 |
例文 | “I used to play the piano, but I stopped a long time ago.” (昔ピアノを弾いていたけど、もうやめた。)→ 今はやっていない! | “When I was a kid, I would play the piano for hours.” (子供のころ、何時間もピアノを弾いていたものだった。)→ 思い出を語っているだけ。今やっているかは分からない。 |
結論
- 「今はもうやっていない!」を強調したいなら → “used to”
- 「昔はよくやってたなぁ…」と懐かしく語りたいなら → “would”
1️⃣「過去の能力」 vs 「過去の習慣」
could | would | |
---|---|---|
意味 | (昔は)~できた | (昔は)よく~したものだった |
例文 | When I was a child, I could swim very fast.(子供の頃、速く泳げた。) | When I was a child, I would go swimming every weekend.(子供の頃、毎週末泳ぎに行ったものだった。) |
つまずきポイント | 「できた」=能力 → “could” | 「よく~した」=習慣 → “would” |
2️⃣「丁寧な表現」
could | would | |
---|---|---|
意味 | ~できますか? / ~してもいいですか?(控えめな依頼・許可) | ~していただけますか?(より丁寧な依頼) |
例文 | Could you help me?(手伝ってくれますか?) | Would you help me?(手伝っていただけますか?) |
つまずきポイント | “Could” は「できる?」→ 控えめなお願い | “Would” は「してくれる?」→ より丁寧で相手の意志を確認 |
3️⃣「仮定法」
could | would | |
---|---|---|
意味 | (もし~なら)~できるのに | (もし~なら)~するだろう |
例文 | If I had more time, I could travel more.(もっと時間があれば、もっと旅行できるのに。) | If I had more money, I would buy a car.(もっとお金があれば、車を買うだろう。) |
つまずきポイント | 「できるのに…」→ 能力・可能性のニュアンス | 「するのに…」→ 意志・行動のニュアンス |
結論(覚え方)
- could = 「できる」系 → 過去の能力 / 可能性 / 控えめな依頼
- would = 「する」系 → 過去の習慣 / 意志 / 仮定法
👉 特に混乱するのは 「仮定法」と「丁寧な依頼」!
→ 「could は可能性」「would は意志」 を意識するとスッキリ!✨
“can” と “be able to” の違い
✅ どちらも「~できる(能力・可能)」を表すが、使い方に違いがある!
can | be able to | |
---|---|---|
基本の意味 | ~できる(能力・可能) | ~できる(よりフォーマル・文法的に柔軟) |
現在形での使い方 | ✅ 使える I can swim.(泳げる。) | ✅ 使える I am able to swim.(泳ぐことができる。) ※ ただし、会話では不自然なのであまり使わない。 |
過去の能力 | ✅ 「一般的な能力」には使える She could read when she was five.(彼女は5歳のとき読めた。) | ✅ 「特定の状況での成功」には必要! She was able to escape.(彼女は逃げることができた。) |
未来形での使い方 | ❌ “can” は未来を表せない! | ✅ 使える I will be able to help you tomorrow.(明日は手伝えるよ。) |
現在完了形での使い方 | ❌ “can” は現在完了になれない! | ✅ 使える I have been able to speak English since I was 10.(10歳のときから英語が話せる。) |
仮定法での使い方 | ✅ 使える If I tried, I could do it.(頑張ればできるかも。) | ❌ 使わない → “could” を使う! |
よりフォーマルな場面 | ❌ あまり使わない | ✅ フォーマルな文章でよく使う! |
簡単な使い分けのルール
1️⃣ 日常会話では “can” が基本!
👉 I can speak English.(英語を話せる。)
2️⃣ 過去の「特定の場面で成功した」なら “was/were able to”!
👉 I was able to finish my homework before dinner.(夕食前に宿題を終えられた。)
3️⃣ 未来・完了形では “be able to” を使う!
👉 I will be able to visit you next week.(来週会いに行けるよ。)
👉 I have been able to swim since I was a child.(子供のころから泳げる。)
結論(覚え方)
- “can” は基本的にOK!→ 未来・完了形には使えない。
- “be able to” は文法的に柔軟!→ フォーマルな文章や過去の成功に適している。
👉 「普段は “can”、未来や過去の特定の場面では “be able to”!」 🎯✨
当記事のサムネイルにもなっている「It will rain tomorrow」と「It might rain tomorrow」ではどちらの方が雨が降る可能性が高いことを示していますか?
「It will rain tomorrow」と「It might rain tomorrow」では、雨が降る可能性の高さに違いがあります。
- It will rain tomorrow
- 意味: 明日は雨が降るでしょう。
- ニュアンス:
- この文は確実性が高いです。「明日雨が降るのは確実だ」と言っているような強い予測です。
- 天気予報などで確定的な予測をする場合に使われます。
- It might rain tomorrow
- 意味: 明日雨が降るかもしれません。
- ニュアンス:
- 「might」は可能性があることを示す表現で、確実ではなく「降るかもしれない」という意味です。
- 可能性が低いか、予測が不確かである場合によく使います。
違いのまとめ
- 「It will rain tomorrow」 の方が雨が降る可能性が高いです。
- 「It might rain tomorrow」 は可能性が低いかもしれないという柔らかい表現です。
couldとwouldの使い方